IPCC（気候変動に関する政府間パネル）とは・意味

IPCC（Intergovernmental Panel on Climate Change）は、気候変動に関する国際的な科学的機関です。IPCCは、国際連合環境計画（UNEP）と世界気象機関（WMO）によって共同で設立され、1988年に発足しました。その本部はスイスのジュネーブにあります。

IPCCの主な役割は以下の通りです：

1. 科学的評価: IPCCは、気候変動に関する科学的知識を総合的かつ客観的に評価し、最新の気候科学に関する報告書を作成します。これらの評価には、気候変動の原因、影響、および適応策に関する情報が含まれます。

2. 政策提言: IPCCは、気候変動に対処するための政策オプションを提供し、政府や国際機関に対して具体的な政策提言を行います。これにより、気候変動に対する国際的な対策や合意の基盤となります。

3. 評価報告書: IPCCは、特別報告書、総括報告書、専門的な評価報告書など、気候変動に関する包括的な評価報告書を定期的に発表します。これらの報告書は、気候変動に関する科学的知識を最新の状態に保ち、国際的な合意や政策決定に貢献します。

4. 対話と協力: IPCCは、国際的な気候変動の問題について政府、科学者、産業界、環境団体、および他の関連ステークホルダーとの対話と協力を促進し、科学的知識を共有します。

IPCCは、気候変動に関する科学的知識と情報の権威的な提供者として国際的に認識されており、その評価報告書は国際的な気候政策や取り決め（たとえば、パリ協定）の形成に重要な影響を与えています。 IPCCの努力は、世界中の気候変動に対する対策や適応策の推進に寄与しています。