食事と健康について考える時、必ず話題に挙がる食品添加物。
私たちは昔から、食品を長持ちさせたり、味を良くしたりするために、塩や砂糖、煙、植物の実や葉などを食品に加えてきました。日本では近代化が進み、食品加工技術が進歩したことにより、多種多様な加工食品が広域流通し、独自の食文化を築き上げています。こうして作られる加工食品は 多くの場合、食品添加物が使用されています。
食品添加物は、食品の品質を向上させるために開発された化学物質や物質です。
「カラダに悪いもの」というイメージを持たれている方も多い食品添加物について、その誕生の背景とメリットデメリットについてまとめてみました。
食品添加物誕生の背景
食品添加物の誕生は、産業化と都市化の進展とともに起こりました。
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、産業革命や科学技術の進歩により、食品の生産・加工・保存技術が大きく進化しました。この時期に食品添加物が研究され、開発されるようになりました。
例えば、19世紀には防腐剤として硝酸塩が使用されるようになりました。また、19世紀後半から20世紀初頭にかけては、食品の着色剤として化学的な色素が導入されました。
20世紀初頭からは、食品の風味を改善するために人工的な香料や香辛料が使用されるようになりました。また、保存性を高めるために酸化防止剤や保存料も開発されました。
さらに、20世紀中盤には、人工甘味料や増粘剤などの開発が進みました。これらの添加物は、主に食品の甘みや質感を調整するために使用されていました。
食品添加物の研究・開発は、科学技術の進歩と食品産業の発展によって促進され、新しい食品添加物が導入されるにつれて、食品の加工技術や保存技術も進化し、多様な加工食品が市場に登場するようになりました。
食品添加物のメリットとデメリット
食品添加物には多くのメリットとデメリットが存在します。そのひとつひとつを解説していきます。
食品添加物のメリット
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食品の安定性と保存性の向上
酸化や微生物の繁殖を抑制し、食品の鮮度や品質を長期間維持する助けとなります。これにより、食品の廃棄を減らし、経済的な利益を生み出すことができます。 -
食品の風味や見た目の改善
香り、味、色、質感など、食品の特性を向上させることができます。食品添加物を使用することで、一貫性のある製品を提供することが可能となります。 -
食品の栄養価の強化
食品添加物は、食品に栄養素を添加することによって、栄養価を向上させることができます。特定のビタミンやミネラル、蛋白質、食物繊維を補給するために使用されることがあります。 -
食品の生産性と効率性の向上
食品添加物は、食品の製造や加工を容易にし、生産性と効率性を高める役割を果たします。例えば、防腐剤や増粘剤は、食品の保存や処理を支援します。
食品添加物のデメリット
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アレルギー反応や過敏症のリスク
食品添加物は、一部の人にとってアレルギー反応や過敏症の原因となる可能性があります。特定の添加物に対する個人の過敏症やアレルギーを引き起こすことがあります。 -
健康への潜在的なリスク
一部の食品添加物は、長期的な摂取により健康に影響を与える可能性があります。例えば、一部の人工甘味料や防腐剤は、健康問題や代謝異常と関連があるとの報告があります。 -
食品の自然性や質への影響
食品添加物の使用は、食品の自然性や質を損なう可能性があります。一部の人々は、天然の食品を好み、加工食品に対して懸念を抱くことがあります。 -
環境への影響
食品添加物の製造や排出は、環境への影響を持つ場合があります。例えば、一部の添加物の製造には化学物質やエネルギーが必要となり、廃棄物の処理にも問題が生じる場合があります。
食品添加物は、食品の品質や保存性を向上させる役割を果たしていますが、適切な使用とバランスの取れた食事が重要です。
個々の健康状態やアレルギーに合わせて、自身の食生活を見直し、食品添加物との適切な付き合い方を見つける必要があります。
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