プラントベースフードはコレステロールフリー?健康をサポートする食生活について
コレステロールといえば卵に含まれているというようなイメージありますよね? コレステロールは主に動物性食品に含まれているといわれ、つまり植物性食品のみで作られた食品はコレステロールフリーなのではないかと考えて調べてみました。
すると、コレステロールは動物細胞から生成されるため、植物性食品は通常コレステロールを含まないことがわかりました。(*1)ただし、一部の加工された植物性食品やスナック類では、コレステロールの代わりになる成分(例えば、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸)が含まれることがあり、これらの成分は過剰に摂取すると血中コレステロール値に悪影響を与える可能性があるようです。
健康について考えるとよく耳にするコレステロールが植物性食品には原則含まれていないというのはなんとありがたいことか…ということで、本記事では改めてプラントベースフードがコレステロールフリーである理由とその健康効果について解説したいと思います。

コレステロールとは?

コレステロールは脂質の一種で、細胞膜やホルモンの生成に関わっています。ただし、血中コレステロール値が高いと、動脈硬化や心血管疾患のリスクが上がります。しかし、血中コレステロール値が高いと、動脈硬化や心血管疾患のリスクが高まるとされています。コレステロールは主に以下2つのタイプに分類されます:

  • 善玉コレステロール(HDL)
  • 悪玉コレステロール(LDL)

善玉コレステロールは、動脈硬化の予防に役立ちますが、悪玉コレステロールは動脈硬化の原因となります。

そして、コレステロールが含まれる代表的な食品はこちらです:

  1. 卵:特に卵黄に多くのコレステロールが含まれています。
  2. 肉類:鶏肉、豚肉、牛肉など、特に内臓や皮に多くのコレステロールが含まれています。
  3. 魚介類:イワシ、サバ、マグロなどの脂の多い魚やエビ、カニなどの甲殻類にもコレステロールが含まれています。
  4. 乳製品:チーズ、バター、クリーム、ヨーグルトなどの乳製品にもコレステロールが含まれています。

 

プラントベースフードとコレステロール

プラントベースフードは、植物性食品を中心にした食生活であり、コレステロールは動物性食品にしか含まれないため、基本的にはコレステロールフリーですが、前述の通り、加工食品やスナック類など、一部の植物性食品にはコレステロールが含まれることがあります。

プラントベースフードとコレステロールの関係については以下の点が挙げられます。

  1. コレステロールの含有量:プラントベースフードは、植物性食品を中心とするため、コレステロールをほとんど含んでいません。動物性食品を減らし、植物性食品を中心に摂取することで、食事からのコレステロール摂取量を減らすことができます。

  2. 健康的な脂質:プラントベースフードは、不飽和脂肪酸が豊富なオリーブオイルやアボカド、ナッツ類などを含むことが多いです。これらの食品は、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を上げ、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を下げる効果があります。

  3. 食物繊維:プラントベースフードは、食物繊維が豊富な果物、野菜、全粒穀物、豆類を多く含んでいます。食物繊維は、コレステロールの吸収を抑え、排泄を促進することで、血中コレステロール値を改善する効果があります。

  4. 抗酸化作用:プラントベースフードは、抗酸化物質が豊富で、酸化ストレスを減らし、心血管疾患のリスクを低減する効果があります。酸化ストレスは、悪玉コレステロールが動脈壁に沈着しやすくなる要因の一つです。

これらの理由から、プラントベースフードは、コレステロール値の改善や心血管疾患の予防に役立つとされています。ただし、個々の体質や生活習慣によって効果は異なるため、自分に合ったバランスの良い食事を摂取することが大切です。

 

プラントベースフードの健康効果

プラントベースフードは、コレステロールの摂取を抑えるだけでなく、ビタミンやミネラル、抗酸化物質などの栄養素が豊富に含まれているため、さまざまな健康効果が期待できます。

具体的にはプラントベースフードには、コレステロールを下げる効果のある成分が豊富に含まれています。例えば、食物繊維やオメガ3脂肪酸が挙げられます。食物繊維は腸内でコレステロールを吸収し、排出を促す効果があります。オメガ3脂肪酸は、善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らす効果があります。

以下はプラントベースフードの主な健康効果です:

  • 心血管疾患の予防:コレステロールフリーであることから、動脈硬化や心臓病のリスクを低減させる効果があります。
  • 体重管理:食物繊維が豊富であるため、満腹感が得られやすく、過剰な摂取を抑えることができます。これにより、肥満の予防やダイエットに効果的です。
  • 糖尿病の予防:低GI食品が多いため、血糖値の急激な上昇を防ぎ、インスリン感受性を向上させます。
  • アンチエイジング効果:抗酸化物質が多く含まれており、活性酸素を減らすことで細胞の老化を防ぎ、美容や健康に良い影響をもたらします。

まとめ

プラントベースフードは、基本的にコレステロールフリーであり、さまざまな健康効果が期待できることが分かりました。また、心血管疾患の予防や体重管理、糖尿病の予防、アンチエイジング効果など、健康をサポートする要素が多く含まれています。一方で、全ての植物性食品がコレステロールフリーではないため、加工食品やスナック類に注意しながら、バランスの取れた食生活を心がけることが大切です。

野菜中心の食生活はコレステロールが気になる方の食生活としてフィットしそうだなというのが印象でした。お野菜メインの新しい食生活に興味がある方はぜひ一度試してみてください!

 


参考文献:

*1:Li, D. (2011). Chemistry behind Vegetarianism. Journal of Agricultural and Food Chemistry

*2:Turner-McGrievy, G. M., Barnard, N. D., & Scialli, A. R. (2007). A two-year randomized weight loss trial comparing a vegan diet to a more moderate low-fat diet.

*3:Ferdowsian, H. R., & Barnard, N. D. (2009). Effects of plant-based diets on plasma lipids. American Journal of Cardiology

食と健康

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