Free from foodとは、アレルギーや食品不耐症のある人が食べられるように、特定の食品を含まない、または極力含まない食品のことを指し、アレルギー反応や食品不耐症を引き起こす食品を摂取できない人々にとって、これらの食品を避けることができるフリーフロムフードは非常に重要です。
フリーフロムフードの需要は、特に先進国で増加していると言われています。欧米諸国では、アレルギー症状のある人の割合が増加しており、また、健康意識の高まりにより、食品の品質や安全性に対する消費者の関心が高まっています。また、ベジタリアンやビーガンのライフスタイルも広がっており、彼らもフリーフロムフードを求める傾向があります。
フリーフロムフード市場は、年々成長しており、世界市場は2023年中に713億8,120万米ドルとなり、年次平均成長率は13.25%程度で推移するとまで予想されています。この市場成長は、小売業者や食品メーカーにとってもチャンスであると捉えられ、新しいビジネスチャンスを創出しています。
Free from食品の具体例
具体的には、以下のような用語があります。
- Gluten-free(グルテンフリー):グルテンが含まれていないことを示す。
- Dairy-free(デイリーフリー):乳製品が含まれていないことを示す。
- Egg-free(エッグフリー):卵が含まれていないことを示す。
- Nut-free(ナッツフリー):ナッツ類が含まれていないことを示す。
- Soy-free(ソイフリー):大豆が含まれていないことを示す。
- Sugar-free(シュガーフリー):砂糖が含まれていないことを示す。
- Organic(オーガニック):有機栽培で育てられた原料を使用していることを示す。
- Non-GMO(ノンジエムオー):遺伝子組み換え原料を使用していないことを示す。
おそらくこのうちのいくつはは皆さん聞いたことありますよね?これらの用語は、消費者が特定の物質や原料を避けることができるように、製品に対する情報提供を行うために使用されます。
フリーフロムフードは前述の通りアレルギーを持つ人や、健康志向の高い人、または特定の宗教や信条に従う人などにとって、安心して使用できる製品として需要がありますが、フリーフロムであっても、必ずしも健康的であるとは限りません。
例えば、精製糖が含まれていなくても、代わりに人工甘味料が使われていたり、グルテンが含まれていなくても、脂肪分が高くカロリーが高いものである場合があります。そのため、フリーフロムであることだけにこだわらず、食品全体の栄養バランスの良い食生活を心がけることが重要です。
Free from food普及の背景
Free fromが普及している背景には、アレルギーを持つ人々が増加していることがあります。食物アレルギーの有病率は世界的に増加しており、日本でも1~2%(食物アレルギー研究会)という割合であるとされています。アレルギーを持つ人が増えることで、彼らのニーズに合った食品が求められ、それに応える商品の需要が高まっていると考えられます。
また、最近では、アレルギーを持たない人でも、健康や美容のために、グルテンフリーやダイアリフリーなどのFree from商品を選ぶ傾向があり、Free from市場の成長加速の一員として考えられます。
しかし、フリーフロムフードにはいくつかの課題があります。一つは、フリーフロムフードの価格が高いことです。製造プロセスが複雑で、原材料の調達や取り扱いが難しいため、通常の食品よりも高価になることが多いです。また、フリーフロムフードの味や質感が通常の食品と異なることがあり、一部の消費者には好まれない場合があります。
あらためてFree from foodとは
Free from foodとは、その名の通り「何かから自由になる」食事のことを指します。一般的には、アレルギーや食品不耐症などの原因によって、ある特定の食品を避ける必要がある人が対象となります。
フリーフロムフードは、ベジタリアンやビーガンの方にも適した食品であり、健康意識が高まっている人々にも適しています。Free fromの食事は、避けなければならない食品を含まないように調理された食事ですが、ただ避けるだけでなく、代替となる食材を使用することで美味しく栄養バランスの良い食事を提供することができます。
また、Free fromは、アレルギーや食品不耐症以外にも、健康やダイエットに関心のある人にも適した食事となっています。例えば、グルテンを避けることで、糖質の摂取量を減らし、血糖値を安定させることができます。また、乳製品を避けることで、食物繊維やミネラルを豊富に含む植物性食材を積極的に摂ることができます。
日本人にとって新鮮な概念の食品ですが、日本人に馴染みのないヴィーガンやベジタリアンフードをFree from foodとして捉えてもらえると、新しい浸透の仕方がありえるかも知れません。
プラントベースフードを作る私たちにとってもこういった食事の捉え方が人の関心を惹く結果になると嬉しいものです。