リウマチとはどのような病気か
リウマチは関節の炎症性疾患です。代表的な病型として関節リウマチと変形性関節症があります。日本には推計80万人のリウマチ患者がいると言われています。
関節リウマチは自分の免疫系が正常な関節組織を異物と誤認識し、関節を攻撃する自己免疫疾患です。関節の炎症や痛みに加えて、全身的な症状を伴うのが特徴です。
一方、変形性関節症は加齢に伴う関節の変形・破壊が原因の疾患です。やはり関節の炎症と痛みを引き起こします。
両者とも日常生活への支障が大きく、幸福感の低下につながる病気です。適切な治療と生活習慣の改善が必要不可欠です。
リウマチと食事の関係
リウマチは食べ物と深い関係があります。好ましくない食べ物は症状を悪化させる一方で、症状を和らげる食べ物もあることが分かっています。
例えば砂糖の取り過ぎはリウマチを悪化させることが臨床試験で示されています。一方で青魚に含まれるEPA/DHAといったオメガ3系脂肪酸には炎症を抑える効果が知られていて、リウマチの痛みを和らげることが期待できます。
このように、リウマチに対する食事の影響は非常に大きいのです。ひと手間かけた食生活改善が、症状緩和につながる可能性が高いです。
リウマチの原因となる食材・食品
以下ではリウマチの症状を悪化させる代表的な食べ物をご紹介します。これらの食品は可能な限り避けること、あるいは量を制限することが大切です。
砂糖と糖質の取り過ぎ
砂糖や白米・小麦粉などの精製炭水化物は、関節炎を増悪することが分かっています。代謝異常や腸内環境の乱れが原因と考えられています。
加工肉と赤身肉
加工肉に含まれる腸内有害物質や飽和脂肪酸、赤身肉のたんぱく質が炎症反応を引き起こします。
植物油
大豆油やコーン油などの植物油はオメガ6系脂肪酸を多く含み、過剰摂取は炎症を招きます。
防腐剤などの食品添加物
加工食品に含まれる防腐剤や香料、着色料も体への負担となり炎症を引き起こす可能性があります。
乳製品
乳糖を分解できない体質の人では乳製品が炎症の原因になることがあります。可能なら低脂肪乳製品を選ぶことが大切です。
リウマチを改善させる食事
一方でリウマチの症状を改善させる食材も存在します。痛み緩和や炎症抑制に効果がある食品例を以下にあげます。
EPA/DHAを多く含む青魚
EPA/DHAなどの不飽和脂肪酸には抗炎症作用が高く、痛みを和らげる効果があります。サバやサンマ、トロなどを取り入れるとよいでしょう。
カルシウムとビタミンDが豊富な食品
骨粗鬆症の予防や治療に不可欠な栄養素です。骨や軟骨、歯を丈夫に保ちます。
抗酸化物質を含む野菜と果物
ビタミンCやポリフェノール、アントシアニンなどの抗酸化成分は炎症を抑制する効果があります。
腸内環境を整える発酵食品
納豆や食物繊維が多い穀物は善玉菌を増やし、腸内環境の改善に効果的です。
リウマチに適した食生活のポイント
最後にリウマチに適した食生活のポイントを整理します。
・糖質は適量を心がける 過剰な糖や精製炭水化物はNG
・たんぱく質は魚を中心とする 赤身肉はほどほどに
・脂質はオメガ3系を多く取る 植物油のとり過ぎに気をつける
・牛乳は無脂肪・低脂肪タイプを推奨
・野菜と果物をたっぷり取り入れる
・保存料や合成添加物を含む加工食品は控えめに
・発酵食品で腸内環境を整える
加えて、塩分・カフェイン・アルコールの摂取量にも注意が必要です。また、小麦粉を使用した食品の中に含まれるグルテンが、リウマチの強い痛みを引き起こしやすいという研究結果も出ているため、できるだけ小麦粉・グルテンを避けた食事をしていくことも効果できであると考えられます。
バランスのとれた食事を心がけ、症状改善を目指しましょう。
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参考文献
Tedeschi SK, et al. Diet and Rheumatoid Arthritis Symptoms: Survey Results From a Rheumatoid Arthritis Registry. Arthritis Care Res (Hoboken). 2017. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/acr.23225
RA Inflammatory Foods: Do Diet and Medication Work Best?
https://www.rheumatoidarthritis.org/living-with-ra/diet/inflammatory-foods/