GrinoがリスペクトしているPatagoniaについて

こんにちは、Grinoマサノです!

今回は5月18日に配信した、『Grino Sustainable Radio』のトークを書きおこしました。

今回は、代表ユウさんが訪問したアウトドアブランド『パタゴニア』の店舗で感じた衝撃から、Grinoが目指していきたいことについてお話をしています。

ユウ  :Grino 代表

マサノ :Marketing担当

ショウタ:CXO/B-corp推進


 

ユウ:こんにちは、Grinoの代表のユウです。

マサノ:こんにちは、Grinoのマサノです。

ショウタ:こんにちは、Grinoのショウタです。

この番組は主に、Grinoを購入してくださった方々にお届けするPodcast番組です。『プラントベースフードブランド Grino』の商品のことや、Grinoメンバーがおすすめするサステナブルな暮らしのヒントなどをお届けしていきます。

ぜひGrinoを召し上がりながらお聴きください。

ショウタ:はい、いつもこれ(オープニング)を言い切ると「ひと仕事したな!」という感じなんですけど(笑)

ユウ:ここからが本番ですから(笑)


とあるブランドが、自分たちが目指すことの具体化のあと押しになった


ショウタ:いま、『プラントベースフードブランド』にするか、『プラントベース”ド”フードブランド』にするかを、チームで絶賛悩み中なんです。

ユウ:10分前まで議論していましたからね。

ショウタ:「まだ答えは出ず・・・!」ということで、今後変わるかもしれませんが、今日は『プラランドベースフード』と紹介しました。

ということで、今回は「Grinoが成し遂げたいこと」についてしゃべりましょう。

ユウ:壮大なテーマですね。成し遂げたいこと。

ショウタ:ビジョンとか、ミッションという思いなんですけど。ユウさん話してもらえますか。

ユウ:Grinoが成し遂げたいことっていうのは、事業を立ち上げたきっかけとか、そのあたりと近いという意味で前回話したこととほぼイコールなんですけど。

「自分たちが住んでいる地球に、一番良いと思われる選択肢を用意していく」ということ。

一番いい選択肢っていうのは、子供たちの未来を作っていくとか、自分たちが暮らしやすい地球にするというのが、当然重要なんですが。
ホモサピエンスは、僕たちの世代で終わりではないので。「二世代、三世代、四世代、五世代あとまで暮らしていくことを考えた場合に、今ここに生きている僕たちが、どんな生活をしていくかというのが非常に重要だ」と。

そういった観点で、将来により良い選択肢を用意していく、将来暮らしていける地球を残す。そういう状況をつくるのが、Grinoというブランドとして成し遂げたいことに近いかなと思っています。

ショウタ:はい、ありがとうございます。そこは三人一致で、納得している部分です。

今回は、ユウさんが、パタゴニアの情報をかなり勉強されて、パタゴニアの取組みや目指す社会を知ったことによって、Grinoが目指したいことや、成し遂げたいことが具体化してきたなと思っていまして。

そのあたりを今日少し話せたらと思っています。


パタゴニア店舗での感動体験!


ユウ:パタゴニアって、僕、これまで全然、意識してこなかったんですけど。

ショウタ:それは意外でした!

ユウ:37年間まったく。ブランドは知っているし、服も持っていましたが。

妻がカリフォルニアに出張することがあって。カリフォルニアに行ったお土産として、パタゴニアのTシャツとキャップとか買ってきてくれて。

「かわいい、素敵なデザインの服だなあ」なんていうレベルの意識しかしていなかった。

ショウタ:いちアウトドアブランドとしてしか、見ていなかった。

ユウ:そうそう、いちアウトドアブランド。
モンベルとか、そういったブランドと並列でしか捉えていなかったんですけど。

妙にパタゴニアを推す人がいるんですよ。ショウタさんていうんですけど。

マサノ:ああ、あの!

ショウタ:(←本人)あははははは。

ユウ:パタゴニア、パタゴニア、うるさいなあと思っていて(笑)
いつしか気になるようになっていて。絶対に行こうと思うようになったんですよ。

ショウタ:僕そんなに言ってますかね。

ユウ:言ってる、言ってる。
(原宿の)キャットストリートにお店があって、行こうと思って。

ようやく先週末に行く機会ができたんですよね。
「今日こそ絶対に行くぞ!」って思って。

後日のInstagram投稿より。興奮しています!


マサノ:気合いがすごい!

ショウタ:覚悟して行くところじゃないですけどね(笑)

ユウ:いやいや、気合いがとんでもなかったですよ(笑)
行ってみたら、お店の中に書いてある情報とかが、飛び抜けてすごいんですよね。

まず店内に、「あと4年」っていう活動がしっかり打ち出されていて。

マサノ:へえ~!

ユウ:あと4年以内に行動を起こさないと、10年後、20年後に地球温暖化が進んでしまって大変なことになるということを、社会に訴えている活動家の方々がいらしゃって。
それが店内に表示されているんですよ。

ショウタ:うんうん。

ユウ:その活動を進めていらっしゃる方の顔写真が商品の横に置いてあったりして。

そんな訴求、普通のアパレルブランドはしないでしょ?

ショウタ:しないですねー。

ユウ:「このTシャツはすごいです、なぜなら・・・」とか。
「このデザインは誰々がデザインして・・・」といったことが、まず前にくると思うんですけど、パタゴニアのユウ先順位は違うんですよ。

1店舗目はキャットストリート沿い、渋谷寄りのところにあったんですよ。

ショウタ:複数店舗に行ったんですね。

ユウ:2店舗行ったんですよ。

ショウタ:パタゴニアのハシゴ、初めて聞いた(笑)

ユウ:2店舗目に行ったのが、サーファー寄りの店舗で。そこに行ったら、その店舗では動画を流していたんですね。

パタゴニアは何に気をつけているか、なぜ気をつけているかといった動画で、すごく勉強になるなと思って、ずっと見ていたんですよ。

3~4週くらい短い動画だったので、「すごいすごい」と観ていたら、いよいよお店の人がガマンできなくなって、話しかけてきてくれて。

「興味あるんですか?」と。「僕は興味がありそうな人に話しかけて、少しこういう話を深掘りするんですよ」と教えてくれて。

マサノ:へー!

ユウ:「パタゴニアはスタッフの人たちが、みんな勉強しています」と。「環境問題に関しての情報のインプットの方が、服のインプットより多いくらいです」と。

ショウタ:うんうん。

ユウ:ちなみにお話しして下さった方は、その店舗の環境分野に関しての責任者の方で、とにかくスゴイ情報を色々くれて。

「パタゴニアはこういう理念をもって、こういうプロダクトを売っています」と。私たちは故郷である地球を救うためにビジネスを営む、と言っているんですね。

その手段として服を売っているんだけど、少し前から食の分野にも手を伸ばしていて、鯖の缶詰とかパワーバーみたいなものを売っていたりして、全てサステナブルな内容になっていると。

ユウ:そこら辺で、すごく感動してうるうるしながら話を聞いていて。

ショウタ:すごいじゃないですか!

ユウ:フリーでもらえる、その領域に関するカタログをいただいたのと、『プロビジョンズジャーナル』っていう、パタゴニアが取り組んでいる、持続可能性の高いライフスタイル、それを支援するプロダクトとかをなぜやっているかということを説明している本もいただいて。
そういう体験をした週末で。本当に「パタゴニアしかいらないじゃん!」っていう(笑)

 

プロビジョンズ

 

ショウタ:僕よりも、パタゴニア熱が高まっていますね(笑)

ユウ:完全に。家に帰って、服を全部寄付しようと思って。全部パタゴニアでいいと思って。
正直、地球にいい暮らしってなったら、裸かパタゴニアじゃないかって。

ショウタ:言いたいことは、わかります。

ユウ:本当に感動した機会でしたね。

ショウタ:僕も、2、3年前くらい前にはいちアウトドアブランドのひとつとしてしか思っていなかったんですけど。
私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む』というブランドフィロソフィーに変えたんですよね。
パタゴニアの歴史上、ミッションステートメントを変えたというのがあって。これを言い切れるブランドってないよなと思って、それ以降大ファンなんです。

ユウ:そうですよね。

ショウタ:売上を上げるためとか置いておいて、それを言い切っている会社が日本にはほぼないですし。

極端に言うと、買わないで下さいみたいなプロモーションも何年か前にやっていたりしたんですけど、そういうことをプロモーションのためじゃなくて本気で言っているのが伝わってくるので。

自分たちもそうなりたいなって、ユウさんに伝えたかったので、「パタゴニア、パタゴニア」と言っていたんです。

ユウ:まんまと(笑)でも僕が行ったときも、”buy less demand more(買うことは減らし、求めることは増やす)”っていう標語が店内にあって。

”buy less”なんですよ、いきなり!フロアに来ている人に。

あと、アメリカは、直営店でもセカンドハンドっていう中古商品も売っているんですよ。それもすごいなって。リペアと中古で、できるだけその商品を長く使う場所にしましょうっていうのを聞いて感動して。


地球にやさしい、リジェネラティブな農法とは?


ユウ:更に話を聞いて、2つ大きい学びがあって。

最近僕がよく言っている、” リジェネラティブ”な農法で作ったコットンを使ったTシャツが売っていたんですけど。
これまではオーガニックコットン(の製品)で。オーガニックコットンでって何が良いか、漠然としか理解していなかったんですけど、土壌にいいんですよね。
化学的な肥料とか、殺虫剤、農薬みたいなものを使うと、土壌に影響を与えてしまって、土壌の微生物が死んでしまって、土の中の環境がよくないからオーガニックが良いって言うのは理解できていて。

オーガニックの更に上に”リジェネラティブ”って言う考え方があって、これも再生可能な農法と言うんですけど、そこで言われているのは、多年生の植物なんですよ。

一年生の植物と多年生の植物があって。普段、僕らが知っている農業って、土壌からひっこぬいて食べるとか土を耕す機械を使って土をふかふかにするという栽培が一般的に見られると思うんですけど。それは、土の中に閉じ込めてくれたCO2等を空気中に解き放っていることになるんですよ。耕起栽培っていう。 

 

ユウ:不耕起の栽培というのが地球にとっては最もいいとされていて。それが難しい、もしくは計画的にできない、収穫高が少ないという理由で、世間の方々はやっていないと思うんですけど。

多年生の植物を不耕起で育てていて、そこで穫れたものを使うというのがベストなんですよ。
そこで作られている商品としてロングルートビアーっていう多年生の植物を使ったビールを使っていたり、リジェネラティブな農法で作られたTシャツを売っていて。

僕はその話を聞いて、「どーーーしても買いたい、買わねばならない!」と思って、ビールとTシャツを買ったんですよ。それまで買う気はなかったのに。

2人:ははは(笑)

ユウ:そんなにいきなり、パタゴニア、パタゴニアといって、散財するのは良くないと思って。妻にも「え?買わなくて良いの?」と言われて中古を買うと話していたんですけど、衝動を抑えられなくて。

買うことが地球の再生につながるんだというのが、 リジェネラティブの理念なので、とてもいいなと思って。
それが究極の形じゃないですか、ものを作る上で。
なので、我々も食を通じて実現できると思ったんです。だから将来的には、成し遂げていきたいことの延長として、「リジェネラティブな農法で作られた食材を使っています」というのが理想系に近いですね。

マサノ:すぐにそこにいったほうがいいくらいの勢いですよね。

ユウ:そう、いけるんだったら、それがよくて。パタゴニアはそれを選んで使っているんですよね。リジェネラティブオーガニック認証というのがあって、彼らは選んでそれを買っているから。
購入することで支援になるし、そういうことで僕らも貢献したいなというのをパタゴニアの体験を通じて感じましたね。どうですか?

ショウタ:もう、店員さんばりにしゃべっているんで、素晴らしいなと思って聞いていました。
本当に、全部(の洋服)をパタゴニアにするっていうのが本質的にどうかっていうのは置いておいて、アパレルに限らず、パタゴニアみたいな企業が増えると良いなと思っていて。

その一つとして、食品というアプローチですけど、自分たちがそこに近づけるようなアクションを起こし続けたいというのは、入社した段階で思っていたので、ユウさんと共感しながらやれるというのはいちメンバーとして凄く嬉しいなと思っています。

今後、みんなでパタゴニアに行きたいですよね。

マサノ:大崎の駅前にパタゴニアの大きな店舗があるんですけど、私まさに、目の前を通ってきましたよ。行ったことはないんですが・・・。

ユウ:他のパタゴニア店舗には行ったことありますか?

マサノ:あると思います、でも何も気づかなかったですね。普通のお店としてしか認識してなかったと思います。

ショウタ:しかも、ちょっと高いので。普通のウインドブレーカーひとつとっても、他のブランドよりは高かったりするから、手はなかなか出しにくいんですけど。
中古がメルカリやヤフオクで買えたりするし、中古を買うのは地球にとってはいいというか。そういった形で触れていくと良いなと思いますけどね。

パタゴニアを目指しましょう、食品界の!

ユウ:究極ですね~。

ショウタ:食品界のパタゴニアを目指しますっていうと、そういうことを理解している人にとってはスゴく刺さりやすいというか、伝わりやすいと思います。

マサノ:そうですね!

ユウ:理解していない人からしたら、何言ってんだって感じですけどね(笑)

ショウタ:そうですね、でも「パタゴニアって何だろう、どういうところが違うんだろう」って思ってくれるという意味でもいいですね。

ビジョンは大きくということで。そこに僕らも向かっていきたいと思うので。言っていることとやっていることが違うだろ、ということがあったら連絡いただきたいですが。
いきなり全部リジェネラルにやれるわけでもないので、段階的ですけどね。

ユウ:そう、むちゃくちゃ大変ですね。

ショウタ:コストとの戦いとかも出てくると思うので、その辺は話し合って詰めたいと思います。


私たちが死んだあとの世代が、どうなっていくかを意識したい


ユウ:今朝、必要に迫られて今後の計画を作っていたんですけど、2100年にこうありたいとか、2050年にこうありたいとか考えていて。2050年ってなると、僕は67歳だから。

マサノ:あー全然生きていますね。

ユウ:生きていたいよね(笑)
2100年になると、おそらく僕は生きていない、80年後なので、僕の息子でも(生きているか)わからない。

2世代あととか、3世代あとに、頑張るぞ!ってなっても無理でしょう。もう終わっているかも知れない。
僕らは3世代、4世代あとを考えて、こうしていったらいいんじゃないかっていう道筋を立てておかないと、どうにもならないじゃないですか?

だから、サン=テグジュペリの言葉はすごい良いなあと思っていて。

ショウタ:前回も言いましたよ(笑)

マサノ:何度も言いましょう!

 

ユウ:何度も言うけど(笑)!

「地球は先祖から受け継いでいるのではない、子供たちから借りたものだ」って言っているんですよ。この感覚をこの時代の人たちがもっているってすごいですよ。

サン=テグジュペリ(マサノ画)

ショウタ:すごいですよ、本当にね。

ユウ:これってパラダイムシフトですよ。

日本人は祖先を大事にするし、お墓参りとかもするから、「祖先が(地球を)作ってきてくれた」っていう考えを、小さいときから教わるじゃないですか。

それはもちろんある。ただ一方で、将来に向けて、何ができるか?三世代あとくらいの人たちに何ができるかっていう感覚は、この サン=テグジュペリの感覚がないと考えられないんですよ。

現在バイアス』っていう言葉があるとおりで、今が人間にとって一番重要性が高い。それを考えたら今をどうするかが大事なんですけど、 サン=テグジュペリの感覚をもてると、死んだ後どうなっていくかっていうのを意識した生き方ができるなって思うんですよね。
究極的にはそこまで意識した取組みをするというのが成し遂げたいことの一部。

ショウタ:日本に、百年企業って言うのは3万社くらいあるんですけど、そのうちの1社に将来的にというか、僕らが死んだ後になれたらなと思います。企業という形態も変わっていくとも思うんですが、でもGrinoは残り続けたいなと思います。

マサノ:こういう、すごい先の将来の話って、ついつい目の前の今置かれた環境をもっと良くしなきゃとか、私の今日の選択が響いて蓄積していくから、目の前のものに気持ちが焦っちゃうと思うんですよ。

特にGrinoに関わっていると、普段の自分の選択が積み重なっていくなっていう感覚があるんですけど。

もちろん、その感覚は持ちつつ、明日地球が終わるわけではないっていうことも思うので、もう少し長いスパンで、そういう視点も持たなきゃなって、ユウさんの資料の2100年っていうのをみて思いましたね。

ユウ:なかなか、なかったですね。つい最近です、この感覚を持てたのは。

37歳でも、新しくそんな感覚になれるっていうのは、皆さんも決して遅くないということなので、興味があったら考えてみるといいかもしれないですね。

ショウタ:「パタゴニア愛」は、別でまた話したり、みんなで行ってみるのもありだと思います。

マサノ:他にも、色んなブランドを知りたいです。私たちが気づいていないブランドがいっぱいあると思うんですよね。

ショウタ:ちょっと長くなりますけど、僕がGrinoで成し遂げたいことのひとつが、B corp(ビーコープ)認証を取ると言うことで。

B corp認証って言うのは、B Corporationといって、パタゴニアも認証を受けている、持続可能な企業、環境負荷の低い企業とか、そういう企業と認証された企業が受ける認証なですけど。
スノーボードブランドのバートンとか、ヨーグルトのダノンとか、この前買ったんですけどアップサイクルのサンダルをつくっているウインドソウルとか。

そういうところが、B corp認証を受けているんですよ。

日本企業だと、本当に小さい会社5社※くらいが取得しているんですけど、その6社目や7社目にGrinoを運営している会社がなれれば、僕も胸をはって世の中を歩けるなと思っていて。

B corp認証を目指すというのは、今後も、日本や世界の企業、スタートアップがやってくると思うんですけど、いち早く(認証取得を)目指した意思決定をしたいなっていう風に考えています。

※Podcast本編では「日本に5社」と紹介されていますが、2021年9月時点では「6社」です

出典:Certified B Corporation

出典:Certified B Corporation

 

ユウ:深掘りしたいですね、運営している団体とかね。

ショウタ:日本でB corp認証をとっている企業は5社しかないので、いつかGrinoとしてインタビューにいけると面白いなって。

マサノ:面白いですね!

ショウタ:気になったら「ビーコープ」で調べてみていただきたいなと思っています。

今日はこんな感じでしょうか、しゃべり足りないことはないですか?

ユウ:大丈夫だと思います!

ショウタ:はい、では今日のラジオは以上になります!ありがとうございました。

2人:ありがとうございました!
中の人の想い食と環境

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